とりあえず使える早押し機を作る

クイズ研究会で必要になる早押し機を、市販の電子工作キットを組み合わせることにより、最小限の手間と費用である程度使いやすいレベルのものを自作してみた記録です。

カテゴリ: まとめ/その他

一体型_1 高さ説明2

早押し機_8人用100均-1 早押し機_8人用100均-2
早押し機_8人用_正誤なし-3-2 正誤判定ボックス-2

※当ブログは群馬クイズ愛好会の岡田隼人が執筆しています。

※本稿を記述するにあたり【早押し機安定供給チーム】のメンバーの方々より有用なアドバイスを多々頂戴しました。改めて御礼申し上げます。

※本稿で一例として挙げた各部品の金額は店舗の値付けにより前後したり、製品そのものが後継と置き換わったり廃盤となる可能性があります。特に、執筆時点で消費税が8%だった項目は、2019/10/01以降は値上げされているものとお考えください。

(2022/08/18 最初の記事に掲載していた文章をこちらでも再掲)
当Blogはあくまで「こういうやり方をした人が居た」という程度の参考とし、作業は自己責任で行って下さい。事故・損害に対する責任は一切負えません。
(脅すようですが、やけど、感電、火事等にはくれぐれも気を付けて下さい)

※これまで当Blog執筆のために作成した早押し機を譲渡/貸与させて頂いた方向けに、使い方や注意点をまとめました。こちらの記事に進み、PDFを参照ください。

※記事作成のために作成し余っていた早押し機を、2020/11/23より「booth」にて頒布中です。

2024/01/19 「本体」と「正誤判定ボックス」のACアダプタを取り違えることより故障する例のご相談が複数ありましたので、ACアダプタを繋ぎっぱなしにすることで防止することをお勧めする旨を記載しました。
2023/08/30 正誤判定基盤を自作した際、レリーズを付けられるようにするのは部品の入手性や正解音の切替などからお勧めしていませんでしたが、ケーブル自体がノイズを集めてしまい、雑音がひどくなる弊害が判明しましたので、正誤判定ボタンは本体にのみ付けることを強くお勧めする旨を追記しました。
2022/04/15 こちらの記事で使用しているのはJIG社製の『○×ピンポンブー』です。
最近ドンキなどで類似の製品が出ていますが、挙動も異なる別物ですので、この記事の説明には当てはまらないことを追記しておきます。
2021/11/07 正誤判定音(ピンポン/ブー)を出力する基板を作成するやり方について、以下2点を変更/追加
  • [HA-808]の「押した音」の入力部分を正誤判定基板側に組み込むように変更
  • 微調整が可能なように、半固定抵抗の使用について追記
2021/11/02 正誤判定音(ピンポン/ブー)を出力する基板を作成するやり方について、「取り付けるスピーカーについての考察」を(4)から独立させた上で、「一体型で組んだ場合のリストと金額」をアップしました。本稿は以上になります。
2021/11/01 正誤判定音(ピンポン/ブー)を出力する基板を作成するやり方について、3/4回目をアップしました。
最後に、これを使用して正誤判定一体型を作製した際の(早押し機本体がワオ含めた)購入費用とリストをまとめ、全5回で締める予定です。
2021/10/24 正誤判定音(ピンポン/ブー)を出力する基板を作成するやり方について書き始めました。
4回程度に分けて記載する予定ですが、本日は前半2回分をアップしています。
2021/04/04 取説っぽいもの」を更新
(2枚をひとつの容器に収めた16人用についての記述を追加)
2021/02/02 再構成記事の正誤判定ボックス」に、ステレオミニジャックから各ボタンへの配線について、説明と簡略図を追加
正誤判定の○×音として使用していた「PU-2307」が終売した模様です。
(製造元のエレキットから正式にアナウンスがあったわけではありませんが、そのエレキットの公式通販をはじめ、各店で取扱終了品扱いとなっています)
実店舗の在庫が切れた後は、○×ピンポンブーなど別の手段を考える必要があります。
2021/01/21 取説っぽいもの」を更新
(正誤判定一体型の廃熱ファンについて記述追加)
2021/01/06 正誤判定ボックスに使用するタカチ製のケースについて、「SW-125B」を使用するべきところ、一部記事で高さが低い「SW-120B」と誤って記述していました。申し訳ありません。(訂正済)
2020/12/26 取説っぽいもの」を更新
(正誤判定同一型を追加)
2020/11/16 【(考察)PU-2307をアンプに繋いだときの正解音】に、正解音連打時に入るノイズの抑制について追記。
2020/11/14 記事作成のために作成し余っていた早押し機については、この後「booth」で頒布することにいたしました。このため、当Blogの「譲渡」「貸与」の記事を一旦非公開にします。

※更新履歴の一覧表が長くなったため、最近の更新部分のみ掲載し、過去分は「続きを読む」の方に移動させました。(と思ったら、スマホだと全部出ることに今更気付きました。スミマセン)
続きを読む

当blogでは利用する電子工作キットの都合上、「早押し機本体と正誤判定ボックスを別々に作る方法」と「1つのケースの中にまとめてしまう方法」の2種類を紹介しています。

そして、前者については「早押し機本体」が6~12V、「正誤判定ボックス」が中身の素材により異なりますが、3Vまたは5Vとなっています。

「早押し機本体」に3Vまたは5VのACアダプタを繋いでも電圧不足で動かないだけで済みますが、誤って「正誤判定ボックス」に6~12VのACアダプタを繋ぎ電源をonしてしまうと、想定外の電圧を掛けてしまい故障する可能性が極めて高いです。
(実際にそのようなご相談が複数寄せられています)

このため、どちらか一方(どちらかといえばより電圧の低い正誤判定ボックスの方だけでも)のACアダプタは正しいものを繋ぎっぱなしにしておいて、取り違えを防止することをお勧めします。

 ※繋ぎっぱなしにすることでコードが飛び出す形になり収納時に断線の原因になることが不安な方は、このようなL字に変換するプラグを使うことで、ケースに巻きやすくなります。ご一考ください。
DSC_0001
DSC_0002

当Blogの記事執筆のために作成した早押し機について、これまでに譲渡もしくは貸与いたしました方用に、ごく簡単にですが説明書っぽいものをまとめました。必要のある方はこちらを参照ください。




繰り返しになりますが、本稿では、[HA-808]1枚を1つのケースに収め、人数が増えてきたら「複数の本体を接続して増設する」という方向性で話を進めています。

「単純な断線やケーブルの外れ」を除くと、故障の原因は「ケーブルの繋ぎ間違えにより、ショートを発生させてしまう」という場合が殆どのはずで、それも本体増設時のRCA(赤白)を逆にしてしまうケースに絞られるものと考えます。
 ※当初にご紹介したRCA(赤白)の繋ぎ方だと、電源投入中、あるいはoff直後にケーブルを抜き差しすると同様の障害が発生する可能性があります。
 ※この可能性を少なくするため、こちらで色々と考察してみましたが…。

このケースでは、早押し判定を制御するICチップ(説明書のIC1の方。ついでにIC2は押したときのピンポン音を出すためのもののはずです)に信号では無く電力が流れて壊してしまいます。

しかし、幸か不幸か、このICチップはソケットにはめ込む形になっていますので、もしやらかしてしまった場合は、ICチップのみを交換すれば、わざわざ[HA-808]を新規に組み直す必要はありません。

とはいえ、本稿の通りに組み立てたとした場合、説明書とは違うやり方=保証外ということになりそうですので、組み立てはしないまでも、結局[HA-808]を新規に購入して、ICチップだけを使うということになりますが…。
 ※一時的に繋ぎ方を間違えたケースのお話しです。そもそものハンダ付けの盛り過ぎ等の理由で短絡(ショート)した状態が継続しているようなケースでは、買い直したICチップも同様に壊してしまいます。

と、ここまで書いておいてですが、もう一つ、「ケース内部に余裕が無く、かつ相当な長時間使用することで発熱したボリューム用アンプのICチップに触れたケーブルが溶ける」という可能性を思いつきました。
これを考えると、ボリューム調整はやめておく(ちゃんとしたスピーカーを使う)、という選択肢もありかと思います。

さて、ここまで作った早押し機を使用していて、不便な点は無いでしょうか?
(無論、安さと制作時の難易度を優先して色々と切り捨てたせいと解ってはいますが)

筆者が試していて「どうにか出来ないものかかなぁ」と思う点はこのあたりです。

  1. 電源が「本体」と「正誤判定用」の2つ要る
    • ついでに、本体用の「6~12V」と正誤判定用の「3Vや4.5V」をうっかり間違えると壊す可能性もある
  2. スピーカーも「本体」と「正誤判定用」の2つ要る
  3. 音の大きさを調整しようとすると「100均の繋ぐだけのスピーカー」ではなく、ちゃんとしたものを用意する必要があるため、必要な電源の数が増える(2×2=4つ)
  4. 「本体」と「正誤判定」、もしくは「9人目以降の増設用本体」のユニットを繋ぐのが面倒
    • これに関しては、「出題者側」と「解答者側」が離れること(教卓と生徒席/ステージ上下、等)を考えると、「本体から解答者用ボタンまでのケーブル」が短くて済む利点の方が高いかもしれません。
      「いわゆるレリーズを使うことを考えると、最初から分かれていても問題ないかな?」というわけです。「電源を1つにしたい」というのと、どっちを取るかになります。
      (「9人目以降の本体」についても同じことが言えます)
これについての解決方法は
  • 音量調節に「工作用アンプユニット」を組み込む(本体/正誤とも)
  • 本体」の「音出力(モノラル)」をリセット用(と順位切替用)ケーブルと共に「正誤判定」の方に繋ぎ、「押した音→左/○×音→右」の形で ステレオで出力
    • 同じモノラルに(計算・対策せずそのまま)混ぜると雑音が混じるだけなのでお勧めできません。イントロクイズ用の音源というわけでもありませんし、「とりあず」ならこの形が無難かな、と。
  • 「HA-808」と「正誤判定用基板」を一つの容器に収める
    • この場合、レリーズの制作まで考える必要があるかもしれません
といったあたりが考えられます。

というわけで、次からはこれらの実装実験の経過を記していきます。
(解決とは言っていないことに注意)

↑このページのトップヘ