解答者用ボタンの方はこちらで触れましたが、本体ケースの方も100均のモノではなく、ちゃんとした電子工作基盤を入れる用途のものを使うことを考えてみます。
(ここまで来ると「とりあえず」でもないような気はしますが)

ということでやってみたのですが、ボタンのところで使用したタカチSWシリーズ(底面がはめ込み式で、ネジ無しに取り外しできる)で最も大きなSW-125(外寸W125×H40×D70、内寸W119×H32×D64)でも、HA-808(W94×H15×D70)が収まりません。

「じゃあ、別シリーズのもっと大きいのを選べばいいじゃん」となるのですが、同じくタカチ製のSSシリーズTWシリーズ(いずれも底面をネジ止め)を試しに買ってきたところ、丈夫な分ケースそのものに厚みがあり、穴を空けてステレオジャックを通しても、反対側に出てくる溝の部分の長さが足りずにナットで締めることができませんでした。(これは絶縁型でも同様。また、DCジャックも本稿で紹介したものでは無理でした)

このため、これらのケースを使用する場合は、各部品について「ネジ止め用の溝の部分が長いものを選ぶ」「ネジ止め不要の製品を選ぶ」といった対応が必要になります。

また、ネットワークケース用のPFシリーズだと、取り外しの聞く側面のみ厚みが薄くなっているため、これまで使用してきた部品でも使えるそうです。

ただし、長方形の短辺側は厚くなっているため、左右の取り外し面に端子を(できるだけ)集めることになりますから、大きさは[HA-808]のギリギリでは無く、ある程度以上の余裕を持って設計・選択する必要があります。

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※例として、こちらは筆者が試しに作成中の「PF15-5-10」(W150×H45×D100)によるものですが、ネジ止めした後の中のケーブルが怖い状態です。

また、解答者用ボタンのための3.5mmステレオジャックの穴の位置を、これまで通り4×2列の上下互い違いにしたところ、下段が本体基盤のケーブルを差し込む青いブロックに干渉してしまったため、もう一個買っておいた予備からサイドパネルだけを流用してやり直しています。

【2019/11/14追記】
上記で作成したものがあまりに狭いため、改めて同じシリーズのサイズ違いを買ってきて比較してみました。
【2021/10/12修正】
リンク先を共立エレショップの販売ページに変更し、閲覧時点の価格に修正しました。
ケース外観比較
PF15-5-10W150×H45×D100572円
PF18-5-12W175×H50×D120869円
PF20-6-13W200×H60×D135891円
PF24-6-17W240×H60×D1651518円
前述の通りです。[HA-808]単体で、電球接続も考慮しないというのであればそれなりに収まったかと思いますが…。
PF18-5-12

このあたりが余裕を持って取り付けできるサイズかと思われます。左の小さな基盤は押した音用のアンプ[MA-386]です。
PF20-6-13

サイドパネルへステレオジャックやスイッチを取り付ける際、[HA-808]の高さの高い部品に物理的な干渉をしないよう、穴を空ける位置に注意する必要はありますが、[HA-808]が2枚ギリギリ収まる大きさです。
増設を考えず、16人用・1着判定のみ、として設計するならこれになるでしょうか。
ただし、この2枚のときはアンプ[MA-386]を収めるスペースが難しそうです。底では無く、縦に付けるならなんとか…というところでしょうか。
PF24-6-17

ここまでの大きさが必要なのは、こちらで触れたような、正誤判定まで一つの箱に収めてしまう設計のときでしょうか。

[HA-808]以外に見えている基盤は正誤音を出す[PU-2307]、12Vから4.5Vに減圧する三端子可変電源キット[KA-064]、本体と正誤音をそれぞれ左右の音として出すことを想定したステレオアンプ[MA-2380KIT]です。
ここまでするなら、スピーカーも内蔵して取り付けてしまった方がいい気もしますね。

ただ、ヒートシンクの付いている[KA-064]は勿論、[MA-2380KIT]もICチップ自身が発熱するため「密封した箱に入れて動作させるな」と説明書に書いてありまして…。ジャックやスイッチを取り付けるのとは別に、熱を逃がす用の穴を空けておく必要がありそうです。
こうしてみると、当初に選んだ100均のケースというのは、それなりの強度と大きさがあって(ついでに、万一チップが熱くなったら蓋を開ければいい)、結局はこれでいいんじゃないか…という気もします。