ちゃんとした知識のある方が自分で設計して組み上げる早押し機と異なり、既存の電子工作用キットを組み合わせる方向性で進めてきた本件では、とりあえず[HA-808]本体と「○×音を出すユニット」を別々に取り扱ってきたわけですが、「かさばる」「ACアダプタを取り違える事故が起きる」等々の理由から「いっそ一つにまとめられないか」というのも一応考えてみました。

しかし、前項までで「本体、もしくは○×音を出すユニット」と「アンプ」は同じ電圧を…と言っていましたように、[○×ピンポンブー]や[PU-2307]]に12Vの電気を通しても動きませんし、煙を噴いて壊れる可能性は大です。
(「6Vならなんとかなるか」とかいうチャレンジはこの際厳禁です)

 ※ちなみに、リスト5の選択肢⑤に挙げた基盤は12Vで動作するので購入して試してみました。
が、正誤判定で「○を連打する」「×を押しかけてすぐに○に切り替える」といった対応が出来ない(あと、ホンの少しだけボタンの反応より音の出だしが遅い気がする)ことから断念しました。
(よく読むと、「次の入力は0.2秒開けること」という説明書を見落としていました…)

 ※ついでに他にも「録音した音を再生できる」系の電子工作キットはいくつかあるのですが、「ボタンを押して音が鳴るまでのタイムラグ」「音が鳴っている間にもう一度ボタンを押したら最初からすぐ再生してくれるか」といった点が不明で試していません。[PU-2307]も付属ソフトがWindows10非対応のままということはいつ終売してもおかしくないですし、何か他にいいものはないでしょうか?


品名 単価
備考
KA-064
1316 三端子可変電源キット

閑話休題。
というわけで、電圧を変換するキットを使用することを考えます。
上記のキットを使い、「12V」の入力から「12Vそのまま」と「4.5V(または3V)に減らしたもの」の2種類を使えるようにしてみます。

また、前項で言ったことを早速ひっくり返しますが、音についてはステレオアンプ「MA-2380KIT」を使用します。こちらはボリュームが2つ付いているので、「左から出す押した音」「右から出す○×音」を別々に調節します。
(実際にボリュームを繋げるのはステレオアンプキットの入力側です。念のため)

これで「HA-808]と[MA-2380KIT]は12V、[PU-2307]は4.5V(5Vに設定してから微調整で減らしてテスターで確認しましたが、USBで動くことを考えたら5Vでもいける気はします)の電圧で使えるようになります。
ただ、下げた分の電圧はエネルギー保存の法則的にどうなっているかといえば、ヒートシンクが付いているのを見て解るとおり、熱に変換されているわけでして…。

オープン大会で半日以上使いっぱなしにするような場合に大丈夫か?という心配はありますが、とりあえず作ってしまったので一応紹介しておきます。
(試しに電源を4時間入れっぱなしで監視していたところ温度変化はほぼありませんでしたが、「ずっと使った」ときにどうなるかはもう少し検証します)


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これまで[HA-808本体]だけだった基板が[アンプ][○×音][電圧可変キット]と4つに増えたため、100均で買ってきた容器も2サイズ大きいものに換え、それでも「アンプ」と「○×音」の基板は底では無く側面に止めています。
 (なお、ネジ穴の無い[PU-2307]の基板は、ケースに戻さずこのようなスペーサーに引っかける形で止めています)

材質が材質だけに、大きくなった分だけケーブルの抜き差しでベコベコいうようになってしまい、耐久性の面ではかなり心配ではあります。

 ※余談ですが、後述するレリーズについてはちゃんとしたケースを使用したところ、これまで使ってきた100均のものとは穴開けとそれを広げる時間が(堅い分)倍以上掛かり、またバリ取りナイフを勢い余って自分の顔に刺してしまうところでした…。大きいダイソーに売っている100円のやつでいいので、工作用の保護メガネはやっぱりあった方がいいと思います…。
また、本体をひとまとめにした分、結局必要になることを想定してレリーズとその出力も作成しましたが、「○」「×」「リセット」に加え、一応「順位切替」もやろうとすると信号を4つやりとりする必要があります。
グラウンド(信号の逃げる方)を共通化させたりすればこの数は減らせるはずなのですが、今回はおとなしくRCA端子を4つ使うことにしました。
 (順位切替無しなら「赤白黄」、ありなら「赤白×2」を使うことになるでしょうか)


というので、結局レリーズを使うようなら、「本体」と「○×音」のユニットは別々の運用でいいのではないか…というのが筆者の結論です…。